押さえておきたい家具マメ知識 「アンダーライン 」
家具は身近なものですが、知られていないことも意外と多くあります。
そこでこの「アンダーライン」では、家具の世界をもっと知っていただくため、どこかで役立つに違いない家具メーカー目線ならではのマメ知識をご紹介!
ぜひチェックしてみてください♪
SDGsへの取り組みで注目の素材
近年、SDGsへの取り組みのひとつとして、サスティナブルな素材を使用した特注家具製作のご要望をいただくことが増えてきました。私たちアダルも、そういった循環型の素材を積極的に取り入れていくことが、つくり手側の使命だと考えています。
SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国連加盟国193ヵ国が2030年までの達成を目指す国際目標です。17の目標が掲げられていて、その中の目標12「つくる責任 つかう責任」を達成するための有効な方法ということで、「アップサイクル」に注目が集まっています。
アップサイクル素材の「アップサイクル」とは?
「アップサイクル」とは、本来であれば捨てられるはずの廃棄物に、デザインやアイデアといった新たな付加価値をプラスして、全く別の新しい製品にアップグレードさせる循環システムのことです。よく耳にするのは「リサイクル」ですが、廃棄物を資源の状態まで戻してから再生するリサイクルに対し、アップサイクルは廃棄物の素材や特徴をそのまま活かし、別の製品につくり変えるので、そこに大きな違いがあります。
よく耳にする4つの違いを簡単説明!
◆ リサイクル
・・・廃棄物を元々の資源の状態に戻してから別のものに再生すること
◆ リデュース
・・・ 製品をつくるときに使う資源の量を減らすことや廃棄物の発生を少なくすること
◆ リユース
・・・ 使用済みの製品やその部品などを繰り返し使うこと
◆ アップサイクル
・・・廃棄物の素材や特徴をそのまま活かしながら、新しく別の製品につくり変えて価値を高めること
例えばこんなアップサイクル
◎ 車の内装用シートに使われるヴィーガンレザーをバッグや家具の張地へアップサイクル
◎ 廃棄されたタイヤをサンダルのインソールにアップサイクル
◎ Tシャツの裾を縫い合わせて、Tシャツの柄を活かしたエコバッグにアップサイクル
Pick Up!アップサイクルボード(R)
私たちアダルは、そんな「アップサイクル素材」を積極的に使用して、空間と調和するようなデザインの家具を製作していきたいと考えています。そして、その取り組みの中で着目したのが、「アップサイクルボード(R)」です。
デニム工場の端切れから誕生
廃棄ロスの多さが深刻な問題となっているアパレル業界において、その解決のための大きな一歩として生み出されたのが「アップサイクルボード(R)」です。日本随一のデニムの産地として知られる岡山県のデニム工場で出る端切れがきっかけでした。
端切れをフェルトにし、硬質ボード化。
デニムの製作工程で発生する端切れを分解し、フェルトシートに成形。このフェルトは、自動車の吸音材にも使用されます。さらに、そのフェルトシートに特殊なプレス加工を行って硬質ボード化することで、「アップサイクルボード(R)」に生まれ変わります。
そんな「アップサイクルボード(R)」を活用し、「株式会社PHONE APPLI」と連携してオフィスの個人向けパーソナルブースを開発!
そしてこの度、私たちアダルも「株式会社PHONE APPLI」と連携し、「アップサイクルボード(R)」を活用したパーソナルブース「Timely(タイムリー)」の企画開発に至りました。1人での集中作業、Web会議や電話会議など、オフィスワークにおける個人向けの最適な環境づくりをサポートするブースで、その床材に「アップサイクルボード(R)」を採用予定です。
パーソナルブース「Timely(タイムリー)」 の特徴
特徴その1.フルクローズとセミクローズの2タイプ
オフィスの消防設備への追加工事が不要な「Timely X」(フルクローズタイプで熱感知式消化器付き)と、天井の一部が開口している「Timely O」(セミクローズタイプ)の2タイプからお選びいただけます。どちらのタイプにも、LEDライトと電源コンセントは標準装備です。
特徴その2.調和しやすいカラーバリエーション
多様なオフィス空間にフィットするよう、カラーバリエーションが豊富です。内部のソファの背面、座面の張地の色もお選びいただけます。
特徴その3. 設置場所の変更が可能な可動式
可動式なので、オフィスのレイアウトや利用シーンに合わせて設置場所の変更が可能です。(設置場所についてはオフィスビルや管理会社への確認が必要な場合があります)
今後さらにニーズが高まることが予想される「アップサイクル素材」。アダルでも積極的に活用に取り組み、たくさんの方々に喜んでいただけて、社会問題の解決にも貢献できる商品開発ができるようチャレンジしていきます!