仕事用のデスクのサイズが合っているかどうかで、パフォーマンスは大きく変わります。
デスクサイズの違和感で仕事がはかどらないのはもったいなく、なかなか気軽に買い替えられるものでもないので、事前に確認ポイントを押さえて選ぶことが大切です。
そこで今回は、業務用家具メーカーとしての目線から、適したデスクサイズの選び方をパターン別で解説していきます!

まずはオフィスデスクのサイズ選びの基本!

オフィスのイメージを明確に

適したサイズのデスクを選ぶためには、最初に「どのようなオフィス空間にしたいのか」「そのオフィス空間を実現させるにはレイアウトをどうすればいいか」についての検討が必要です。
イメージが明確であるほど譲れない点が浮き彫りになり、適したデスクサイズを選びやすくなります。

設置スペースの大きさを確認

理想のオフィスレイアウトに基づき、設置スペースを把握します。大体このくらいだろう・・・という感じで選んでしまうと、デスクが大きくて通路が狭くなり不便、圧迫感があってストレスなどの問題が起きる危険性大です。

業務内容に合わせてサイズを変更

主にどういった作業をする机なのか明確にし、適したサイズを判断します。
例えば大きな図面を広げることが多い、資料を何枚も並べることが多い、ディスプレイを複数台使う必要がある、ノートパソコンを1台置ければ十分など、業務内容によっても大きく変わります。

レイアウト変更にも対応できるように

働き方・オフィスの在り方が目まぐるしく変化し、出社人数の増減や業務内容の変更が十分に考えられるため、それにともなうオフィスレイアウトの変更可能性も考慮して、柔軟に対応しやすい小さめのサイズを選ぶかどうかも検討のポイントです。

パターン別おすすめのデスクサイズ

【パターン1】事務作業用

基本的にデスクトップパソコンも書類も扱う事務作業用のデスクは、幅1200mmがおすすめです。書類や文房具を収納できるキャビネットも設置できます。もしも両サイドにキャビネットが必要な場合は、幅1400mm以上の方が適しています。
また、奥行きに関しては、オフィスで標準的な700mmタイプで十分ですが、机上に書類・書籍を立てて保管するならば奥行き750mmが快適です。スペースの問題だけでなく、パソコンのモニターとの距離が近すぎると目の疲労につながるので、奥行きは標準または標準以上を推奨します。

【パターン2】外回りや会議など席を離れることが多い

例えば外出が多い営業職など在席率が低い場合は、幅が1000mmまでのコンパクトなサイズで十分です。また、奥行きに関しては、ノートパソコンと書類を同時に使っても作業しやすい650〜700mmが向いていると考えられます。

【パターン3】フリーアドレスになっている

フリーアドレスの場合、ペーパーレス化も進んでいることが多く、基本的にノートパソコン1台で移動する可能性が高いため、幅が1000mmまでのコンパクトなサイズが向いています。
また、奥行きに関しては、空間にゆとりが生まれ、対向者とのコミュニケーションも取りやすい600mmがおすすめです。

【パターン4】ディスプレイを複数台並べる

ディスプレイを複数台並べて仕事を進めることが多い場合は、幅1500mm以上のサイズを選ぶと余裕が生まれて快適です。また、奥行きに関しても、ゆとりある750mmが適していると考えられます。

【パターン5】会議室

会議室で使うテーブルのサイズは、大前提として部屋の大きさ次第というところがあります。
一般的には、1人あたりの面積は小さめで想定し、幅600〜900mm、奥行き450〜600mmが適しています。

【パターン6】オープンスペース

ABW の導入などによって、カフェのように気軽に利用できるオープンスペースを設けるオフィスも増えてきました。その場合、1人あたり幅900〜1200mmと想定し、部屋(設置スペース)の大きさからサイズを決めていくのが効率的です。もちろんソーシャルディスタンスの確保も考慮します。
ただ、作業は一切せずに、ミーティングや休憩だけに活用するということであれば、もっとコンパクトなサイズにすることも考えられます。オフィスのコンセプトに合わせ、「誰がどのような目的で使うのか」を明確にして決めていくことが重要です。

オフィスデスクの高さは基本的に2タイプ

オフィスデスクの高さは、基本的に720mmと700mmの2タイプです。
720mmは日本人の平均身長に合わせて定められた基準で、一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)により推奨されています。
700mmは1971年にJIS規格で定められた標準サイズで、当時の日本人の平均身長をもとにしています。そのため、旧式タイプで種類が限られていて、現在では高さ720mmが圧倒的に多いです。

オフィスのデスクサイズ選びの注意ポイント

椅子との組み合わせ

デスクのサイズを見極める際には、必ず椅子との相性もチェックします。
椅子の座面からデスクの天板までの距離は、一般的に27〜30cm程度が使いやすいとされています。

床からの高さも意識

デスクそのもののサイズだけでなく、床からの高さも意識して選びます。
特に椅子はそのままでデスクのみを新しくする場合、椅子がデスクの下に入らないという事態を避けるため、床からの高さ・デスク下のスペースの確認が重要です。

(全体のまとめ)
オフィスにおいてデスクは必要不可欠な存在です。
事務作業用・会議用・オープンスペース用など、デスクのサイズが合っているかどうかでパフォーマンスやモチベーションに大きな差が出ます。
そのため、「理想のオフィス」と「どこで、どのような目的で、誰が使うのか」を明確にし、ベストなサイズで快適な環境をつくりあげていきましょう。